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(1) CABIN TRIM

顧客が直接見て感じるこの部品は多様な素材と製作技術が要求される. 外観の美しさだけでなく, 安全のための遂行も又, 考慮されなければならない部分である.
① DOOR TRIM:ドアの内側をドアトリムといい, 乗客が車の中で楽な姿勢になるように, 肘をのせられるようにするARMRESTと, 地図などを収納できるようにしたマップポケット (MAP POCKET), ドアロック(DOOR LOCK)や, ハンドル, ウィンドウスイッチなどがここに付着される.
② REAR PSHELF:後方のシートと窓の間に位置した棚形の部品で, REAR PACKAGE TRAYともいう. スピーカーグリル(SPEAKER GRILLE)や, ストップランプ(STOP LAMP)などが付着されたりもする.
③ SUNVISOR:ドライバーの目を直射日光から守るためのサンバイザーをいう.
④ HEAD LINING:自動車の天井の内装をヘッドライニングという. 薄い緩衝材が入っており, 室内の雰囲気を静粛にすることに重点を置いている.
⑤ PILLAR TRIM:柱をいうものでドア部と天井の中間にあり, 車に強度を加えてくれる.
フロントウィンドウとサイドウィンドウの中間にあるピラーがフロントピラー, 前後のドアの中間にあるのがセンターピラー又はサイドピラー, 後にあるのがリアピラーである. これを簡単にA,B,Cピラーと呼ぶこともある.

(2) 防音部品

この部分は, 車両内部の安楽さのための部品で, 特に振動, 騒音, 熱に対する吸収と遮断の役割をする重要な部分である.
⑥ INSULATOR DASH:エンジンルームと車両内部の間に位置し, エンジンルームから発生する騒音, 振動, 熱などが車両内部に浸透するのを防ぐための部品である.
⑦ INSULATOR HOOD:車の前部分にあるエンジン部の上で, 開閉する鉄板をHOODといい, その下に付着してエンジンルームから発生するpass-by noiseを吸収, 又は遮断する部品である.

(3) TRUNK TRIM

乗客の荷物を載せるための空間なので, 重要な役割をする部品である.
⑧ SPARE WHEEL COVER:トランクの中にあるスペアタイヤを覆い, トランク内部と分離させるための部品である.
⑨ LUGGAGE TRIM:車体とトランクを分離し, 空間を確保するための部品である.
⑩ LUGGAGE BOWL:スペアタイヤの代わりに各種の物品を収納するのが容易なように設置する部品. 主にRV, MPVなどの車両に装着する.

モジュールとは

自動車部品の組立単位を表す単位である. 車両の組立工程で個別の単品を車体に直接装着せず, 幾つかの関連したエンジニアリングを要求する部品を有機的に構成, これを自動車生産ラインで最終組立する方式である. モジュール化は基本的に既存の生産方式と違い, 部品会社と完成車会社が役割を分担するのが特徴である. これを通して完成車会社の役割を果敢にモジュール部品会社に移管することで, 完成車会社の規模を減らし, 過重な管理費用を減縮するなど, 効率を極大化し, 消費者の要求など, 外部要因に迅速に対応する形態を構築できる. その上, 完全なモジュール化が成されると, モジュール部品会社がモジュールの設計から生産まで全工程を全担するようになり, 既存の完成車会社から一括的に生産管理する場合と比較して, 部品数を顕著に減らせる. 又, 部品の共用化と軽量化が成され, 原価節減はもちろん, 完成車の生産時間も短くなる. 部品会社としても, 大型モジュール会社の支援の下, 特化された領域だけを集中育成でき, これを通して専門化と大型化も可能になり, 国際競争力を養える.

なぜモジュール化なのか

昨年末, 現在全世界の自動車生産設備能力は, 年間8000万台に達するのに反し, 販売量は年間 5000万台を辛うじて越えている. このように, 設備稼働率が75%にも及ばない状況で, 生存するための方法としては, 販売量の増大を通した工場稼働率の向上と費用の節減が要求される. このために去る90年代の世界自動車会社は, 生存のための競争力強化と, 今後予想される景気沈滞に対備し, 大々的な構造調整を断行し, 更に会社間連合及び引継・合併を活発に進行した. そして, この過程で費用節減と品質改善方案としてモジュール化を積極検討し始めたのである. 現在, 自動車モジュールは外国の先進会社により運転席, 前後輪シャーシー, ドア(DOOR), フロントエンド(front end), ヘッドライン, 燃料タンク, 座席, エンジンなどで区分されている. モジュール化の長所と補完点を簡単に整理すると, 次の通りである.

(1) 長所
1次 サプライヤー数減縮による管理コスト節減と製造コスト節減が可能である.
組立工程を自動車メーカーから部品メーカーに移転させる単純なモジュール化時は, 組立コストにおいて自動車メーカーと部品メーカーの賃金格差に終わるが, モジュール化により構成部品の一体化, 素材の転換, 加工方法の変換などが成され, 工程改善がなされるならコストの大幅な節減が可能である.
MODULEを供給する1次部品会社は, 大型化に育成が可能なので, 技術開発投資と品質, 性能の改善, 専門化などを誘導できる.
自動車会社の車種が増えることで発生する諸般の管理問題や, 投資の負担を部品会社と共有できる.

(2) 補完点
部品会社の縮小と大型化, そして工程移?などにより, 不可避な人的構造調整が必要である.
部品会社の版図が大きく変わる. 即ち, 1次会社は部品群(SUB ASSEMBLY)を供給する立場で, 自動車会社と直接取引をし, この部品群の構成部品会社は, 2次に1次会社に従属するなどの版図が変更される. モジュール化のためには部品の構成や, 設計コンセプトが変更される必要があり, 既存の組立ライン(会社/自動車会社)の変更と随伴する投資が要求される. 即ち, 自動車の設計開発段階からモジュール化の推進が必要である.
多品種少量生産や, 系列中心の組織に適合しない.

自動車企業のモジュール化推進現況

最近, 日本の自動車企業中, モジュール化導入に最も積極的な企業は, 日産である. 日産はフランスのルノー自動車から派遣されたカルロス・ゴーン社長の指揮の下, 最悪の経営危機から脱するのに成功した. 自動車部門の実績を表す連結営業利益において, この企業は前年に比べ1.9%増加した1兆900億円を達成し, 連結経常利益においては’99年16億円の赤字から2001年には2,823億円の黒字に転換した. 日産のこのような業績回復は, 村山工場など5つの工場が閉鎖, 系列部品企業の売却, 購買の集約化, 単価の引下げなど, 企業経営全般に渡る果敢な構造調整により達成されたのである. 又, 日産は生産性向上のために, 部品のモジュール化戦略を積極的に推進している. 最近, この企業では栃木工場のスカイラインの組立ラインに‘セット供給方式’と呼ばれるモジュール化戦略を導入し, 車種別に各ラインで必要な組立部品を特定企業にセットで供給するようにしている. 即ち, 1次系列部品企業であるカルソニックカンセイ社に, インストールメントパネルモジュール及びヘッドランプ, バンパー, ラジエーターなどの車両前面部分のモジュール組立を委託している. この他にも豊田, 富士重工業などの企業も部品生産において, モジュール化戦略導入を漸進的に検討している. 豊田は, アメリカの現地工場にモジュール生産ラインを構築することを検討中にあり, 富士重工業は, ドアアセンブリーのモジュール化を推進中である.

国内のモジュール化現況

現在, 本格的なモジュール化を先立って推進中の会社は現代モビスである. 去る, 99年からモジュール部品を生産し, 現代・起亜自動車に供給して来たモビスは, 現在アクセル, サスペンション, サブフレームなど自動車の骨格を構成する部品を一つの単位でまとめた‘シャーシーモジュール’と, 計器盤, オーディオ, エアコン, 換気装置, エアバッグなど, 運転席の付近にある, 約130余種の部品を一塊にまとめた‘運転席モジュール’などを開発, 生産している.